1973年!?

1972,1973年製のAMP

SANSUI AU−9500,

YAMAHA CA−1000

DENON PMA−500


それぞれ個性のある製品である。

AU−9500
幅500×高さ140×奥行347mm 重量23.3kg
ミュージックパワー(IHF):260W(4Ω、1kHz)
実効出力(片ch動作):120W/120W(4Ω、1kHz)
実効出力(片ch動作):85W/85W(8Ω、1kHz)
実効出力(両ch動作):115W+115W(8Ω、1kHz)
実効出力(両ch動作):80W+80W(8Ω、1kHz)
連続実効出力(両ch動作、定格歪率8Ω、20Hz〜20kHz):75W+75W

Tr、電解コンデンサーのほとんどを別物に交換したので、部品による音質の変化は分からないが...
見た目と違って、結果的にかなりの部品を交換しないといけなかったのでしかたがないが...。

出力段の電源コンデンサーは4700μがプラスとマイナス側にそれぞれと左右それぞれの合計4個あるが
その後の907と比較すると少ない!
トランスは左右の供給用が別巻きになっているせいか、やたらと大きい!見た目ではAU−D907F Extraのより大きい!
Powerは半分くらいなのに!?

改造ついでに、47μ100Vと小さい電解コンデンサーを追加しておいた。が、
音質にどれだけ効果があるかは疑問だが、ケミコンが古いので雑音が出はしないかと心配で追加したモノである。

出力はパラプッシュ、どうもこの頃のSANSUIだけでなく、他社もこの方式を採用するケースが多かったように思う。
理由は最大パワーをあげる事と、高域の周波数を上げる事。によるようだ...。
Trは大パワー用は高域特性が今一のようなので、製造は面倒だが性能向上には良い対策のようだ。
また、このアンプはTCがロータリーSWで構成されている。しかも、高音、低音のみ成らず中音もあり、
デフィート+ターンオーバと凝っている。
しかし、なぜに重い!23.3Kgもある。パワーが200W+200Wなら納得だが80W+80Wだからね....。
ただ、4Ωの場合を見ると、かなりパワーが出る。つまり、余裕が有ると言うことだ。
そのせいか、音質はどっしりしている。
交響曲、アタックの強いジャズでも不安はマッタク無い。
Pioneer A−150 でも オペラ座の怪人、は少々不満がのこるのに、これは満足させてくれる。
高音は雑誌の紹介のように綺麗ではない、ややぼけた感じと伸びていない感じがする。

回路構成はプリは差動増幅を使わずPNP、NPNの組み合わせだったり、初段は2SK30でノイズを押さえている。
サンスイの607あたりはTCにTrを使ってなかったりするのだが、対照的である。

実効出力は最近のアンプでよく見られるように低インピーダンス負荷の出力が大きい。
元々は100WのTrのパラだが、改造で150Wのパラにしたから、もっと余裕があると思う。
ま、ここいらへんが重量が重い原因かと....。あと、シャ^シーも重い!、

SP−G88は他のAMPだとなかなか上手く鳴らせない。どこか足りない所が出るのだが、
このAU−9500とは良い。
オーケストラが良い、マントバーニ、ヘンリーマンシーニなどのイージーリスニングも安心して聴いていられる。

YAMAHA CA−1000
B級・A級切換式全段直結ピュアコンプリメンタリSEPP OCL回路
ダイナミックパワー(IHF,8Ω) B級 200W、 A級  30W

最近、復刻版のようなアンプが売り出されたように、このアンプはYAMAHAの代表的なヒット作なのだ。
回路構成は実にオーソドックス、教科書にでも載せられそうな....。

修理の時にYAMAHAに回路図の提供をお願いしたら断られた!
運良くYAHOOオークションで回路図付きが売り出されていたのでゲット!
親戚のものを修理依頼されていたからである。だが、両方とも片チャンネルがNG。
親戚の方はOKのパワー部を選んで載せた。ドライバーも壊れていたが若松通商に売っていたので購入。
さて、残った自分のモノは...。
悩んだあげく、互換Trに変更。ドライバーも含めてかなりの部分を変更。理由は安い!のとパワーとhfeが良いからである。
結果は大正解であった。ゼロ調整とバイアス調整が微妙だったのが、余裕で調整出来た。
音質的には聞き比べてそんなに差は無いような....。と言っても視聴SPはYAMAHAのNS-L1だから....。

自分のアンプは修理してしばらく経ってから、バス、バスと電源投入ご30分ほどすると雑音が....しかし、それも2,3分で収まる。
で、他の仕事でなかなか手がつけれなかったが、最近やっと確認。
どうも、半田の接触不良....・
SAMNSUIのAU−9500もそうだったが、このCA-1000はヒドイ。
原因はSWの半田部分の性質が半田がなじみにくい材質なのだ。それが、信号用に使われているシールド線の信号部が単線でこれもなじみにくい!
どうもこれが原因のようなかんじである。

そもそも、ハワーTrの故障もTrソケットになっているのだが、どうも接触不良が原因のようだったし....。
当時はかなり高価な製品だったにだから、この材料選びは...と思ってしまう。
経年と共に半田が芋半に成るような部材を選ぶセンスがよく分からない。

あと、SANSUIと違って、ケースは木製!雑音に弱い!タブンデザイン優先だったのだろう。
ただ、TC部やヘッドアンプ部はシールド板で覆われる構造になっているし、信号の配線はシールド線を使っているので実質問題ないと思うが...。

音質は意外にというかYAMAHAのナチュラルサウンドそのもの。と言った感じで、どのSPでも綺麗に再生してくれる。
回路構成からするともうチョイ野暮ったい感じがしたのだが.....。以外や以外で、いまや、MAINに使う頻度が高いアンプに昇格。
再半田で雑音も消えたので、より頻度が上がるかも...。
最近これにYAMAHA NS−L1+Pioneer S−XC1 同じくNS−L1+Diaton DS−107Vと変速だがそれぞれシリアル接続で左右に
使っているが結構、使える。低音がうヴォリュームはないがHardな低音を再生してくれる。当然小型だから、ボーカルは問題ない。
この組み合わせでFMを聴きながら寝ていることも多い。

パワー的のにはSANSUI AU-9500とたして変わらないが、重量が...
YAMAHA CA-1000 幅436×高さ144×奥行323mm,重量 15.5kg
SANSUI AU−9500 幅500×高さ140×奥行347mm,重量 23.3kg

YAMAHA CA-1000は A級でも動作するが、私の感覚だと差は確認できない。
ただ、A級にするとアンプが暑くなる。冬は良いが、夏は勘弁....である。
A級のメリットは...精神的なものかと思う。

DENON PMA−500
37W×2(8Ω)両チャンネル駆動
42W×2(8Ω)片チャンネル駆動
幅430×高さ140×奥行350

パワーは小さいがなぜか安心して使える。ただ、設計が古いのでSP保護のリレーが入っていない。
音質はDC出ないのからかやや明瞭度に欠けるが、FMを聞き流している時は実に邪魔にならない。
寝る時も良い子守歌代わりになる。
元来私はながら族なので、真剣に音楽と向き合う事は少ない。
だから、良く雑誌で紹介されているソファーにもたれてと言った聴き方してない。
大概は音楽を聴きながらパソコンをやるか、修理、雑誌の購読...等をやっている。
フト気になった音楽があれば、再度聞き直したり....。
過去の例で言えば、年に1,2曲ほどしかそんな曲はないが、最近は結構有った。
YouTubeのおかげである。
ザ・ピーナツ、江利チエミ、美空ひばりのJazz、車屋さんは最高に好きだが....。
あと、Anne Murray - Snowbird、久保田早紀の異邦人、八神純子のみずいろの雨、
何度も何度も繰り返し聴いた。
パソコンからの出力をAMPにつないで.....。
オーディオマニアからすれば異端かも知れないが....。
話はそれたが、PMA−500はそんな日常をリードしてくれる装置なのだ。
良い音を出す装置は長時間聴いていると少々ツカレルのだが、これはそんな事にならない。
無論、SPもDENONの小型を使っている。タブンミニコンポに使われていたやつだと思う。
このAMP大きいSPにつなげても良いのだが、他に強力なAMPがあるから、無理することはない。

この3台のAMPはたのより新しいAMPを押しのけよく使うのは....
YAMAHA、SANSUIは大改良したから、壊れる心配が少ない。と言うこともあるが、SW、ボリュームのタッチが
良いのである。あと、これが問題fだが、新しいモノより聴いていて何故か安心感だけでなく親近感に似たような
もので、疲れないのである。そう、幼なじみと居る感じなのだ。

音も、何故だろう、これらの方がしっくりするのである。
この時代はこれからTrアンプ全盛になる先駆け的なモノである。
だから、多少古い回路が有ったりするが、真空管アンプは一部をノコし終演していたが、まだ、その音質の感覚が
設計者達に残っていたのではないだろうか?
この後のモノは回路的に複雑で...高性能は謳っているし、確かにそうだと感じるのだが...。
MAINの回路が、教科書的なオーソドックスというところが何か関係しているのではないかと思う。