スピーカの低音考察


最近のスピーカは口径が小さい物が多い。
多分、用途が人の居住空間につまり部屋の大きさ、隣接の建物、つまり
となり近所...を考慮した結果なのでは...と、

オーディオの全盛期は巨大スピーカが各社から出ていた。100Kgを超える物も...
そんな大きい重い代物を置ける家庭はどれだけあったのだろう?と思う。
耐えられたとしても、一度置いたら動かすのは人の助けが必要と思う。

当方、震災でアップライトピアノを移動したが、業者にお願いした。
来た人は2人で学生相撲のような体格の人で、サスガに慣れているのか、軽々と20m位を持って行ってくれた。
肩から柔道の腰紐のようなものをピアノの下のコーナに引っかけ持ち上げるのだ。
ま、そんなではスピーカのセッテイングなんて....とてもとても...である。

でも、大型のスピーカでないと重低音は....
だが、現実てきには、音楽を聴く。大音量で聞く人はそういない。
また、クラシクの一部でしか必要ない....と言うことで....小型の物が主流になった。
むろん、シアター向けの5.1Chも影響している。
四隅に置く必要があるから床面積を取らないように...でも低音はボリュームが欲しい。
で、背に高い柱のような物が....。

さて、重低音は....
小型のSPでも出なくはないが質が違う。
俗にお腹にこない。つまり体に感じない。耳で聞く感じに成る。極端に言えばヘッドホーン
どうやっても、お腹に来ない。

大口径の重低音を経験すると、その違いは大きい。
言ってみれば、津波と高波の違い。
見かけは似ているが....エネルギーがまるで違う。

大口径のSPから出る低音は津波ににている。
小口径のSPからの低音は高波と言うことになる。

一般家庭には大口径のSPは低音のエネルギーで近所迷惑になる。

最近の雑誌の批評では大口径のSPを非難するものが多い。
重いと、遅れると...。

要は売れるものを推奨している。
安い物より高い物、日本製より欧米製...。

なんか変だ、.....。

使用目的、環境、好みの音楽、等を考慮してるだろうか?
それとも、最初から小さいSPは小さい部屋でと決めつけているのだろうか?

サラ・ブライトマンのハーレム、ボンドのヴィクトリー、幻想交響曲、シェラザードを聞くときはつい大きく聞きたくなる。
そこで、ボリュームを上げると、小さいSPは音が詰まった感じに成る。中くらいのも途中で歪みっぽくなる。
それより、低音が追いてこない。ボリュームはあるものはボケた低音になる。


音量を下げていくと今度は大口径のSPは音がまとまらなかったり、低音がうるさく感じたりする。
実に低音とはヤッカイなものだと思う。


大音量でないと交響曲の静かなシーンは聞こえなくなるから、聞きたいと思って聞くときはどうしても
ある程度の音量にならざるを得ない。

そんな時、小さなSPでは無理がある。ヘッドホーンでも許容入力の問題がある。
小さなイヤホンでは交響曲なんかは聴けないと言うことに成る。

つまり交響曲をきちんと聴こうとすると、大出力AMPが必要になり、大口径SPが必要に成ると言うことだ。

ポックスでも、ロックでも大音量は必要だろうが、重低音が無い分、小口径でも持つのである。
ま、歪んでも気にならないだろうし....。