TU-879S

部品はコチラ
DS-600ZAに接続して聞いて見た

ELEKIT の製品である。
チューブは6L6GC 12AX7
注文前は写真から判断してあまり期待していなかった。
8.5W+8.5Wだから、パワー不足とは思わなかったが、低音、高音供、
トランジスターのDCアンプに比べるのがおかしいとも思っていた。

しかし、完成して鳴らして見ると、と言っても、まだ、
YAMAHAのNS−01(10Cmフルレンジ)で聞いている程度だが...
Julie London,Monica Lewis,Dina Washington は素晴しいとまでイカナイガ、
バランスが良い、聞いていて疲れると言う事はない、
DCアンプだと結構疲れる鳴りかたをする場合が多い。
特にDina Washington の CD Mad About The Boy は録音が古い物を載せている
ので、高音の歪が厳しい。しかも、Dina Washington の良さはその高音にあるので...
SPがNS−L1とシングル一本だからイヤミが出ないのかもしれないが、
バランスが良く聞き易い。
古いレコードは真空管式が良いのかもしれない。シカモ、高性能でなくオーソドックスな
モノで十分と言うよりその方がムシロ良いのではないかとさえ思う。

この TU-879S は写真に写っているより実際はマジメに意外とガッシリとした出来である。
トランスも電源がトロイダル?と思われる楕円のコアの結構重い物だし、OPTも8.5W
にして十分な位のサイズである。電源トランスはシャーシの下の方に、OPTは上の後ろのカバー
の中、多分、リーケージフラックスの影響をなくす目的だと思う。
トランスはソレゾレはシールドされていない。多分、コストの問題と思うが、このカバーをする事で
十分に役割を果たしている。
部品を載せる基盤もガラスエポキシで半田面以外はレジスト処理してある。なかなかのものである。
ただ、パターンの設計はヤヤ素人臭さが見受けられる。
ま、それが良いのかもしれれあにが....。

製作日程は2日で完了。
土曜日の昼に届いたので、土曜と日曜で作った。終わったのは夜の9時チョイ過ぎ。
休み休みやったので...若ければ、1日で出来ると思う。
説明書は20Pのモノで以外に親切なアドバイスもあったりで、トラブルもなく作れる。
ただ、後半の組み立てのとこにある入出力端子の半田付け組み立ては少々手順を変えた方が作り安い。
端子板はシャーシに組み込む前に裏のケーブルの半田付けをした。組み立てるとコテの自由度がなくなる
のでチトやりにくいと判断した。

ツマミもアルミのムクである。実際は結構高級感すら漂う良い感じである。
KT−88(8.8W+8.8W)、KT−66(7.1W+7.1W)、6CA7(7W+7W)
に真空管を交換するだけで使えるとあるが....
KT−88はエラク高いし、他はパワー不足、6L6GCはやはりベストチョイスかと...

お遊びとしてと思うが、12AX7の根元にオレンジ色のダイオードが2個付いていて、
12AX7を照明し、ヒーターの明るさを補って雰囲気作りをしている。
12AX7のヒーターはブリッジ整流して直流に成っている。出力のB電源はFETで整流、
これは電解コンデンサを100μF一本でやっているからそのカバーだと思う。
100μFでも問題はないと思うのだが....

VRも小型ながら小気味良い感じである。

組立解説書(20P)の終わりに、グレードアップのアドバイス、やり方が書いてある。
1:真空管の交換、2:無帰還、3:VRの交換、4:入力カップリングコンデンサの事、
ま、マニアを対象にした製品だからか、親切である。

ただ、組み立てに関しては2,3?と思うとこがあったが....
1:6L6GCのソケットがエラク硬い。入れるのにトケイドライバーを差し込んで
  少し慣らしてから入れた。
2:前の飾りアルミパネルを留めるのに六角レンチが必要。
3:VRのツマミも細い六角レンチガ必要。
4:基盤に部品を載せる方法は良いのだが、出来れば裏カバーを外せば見える様な設定にして欲しかった。